Shrike talk to myself
ちょこっと走り書き
月夜の墓場で撮影していた時にふと・・・
怖いのは死んだヒトより生きたヒト
なにかに怯えて殺しに殺し
殺しに怯えてまた殺し
殺しに飽きたらまた殺す
そんな奴らが嫌がる場所は
自分が殺した屍の園
冷たく、静かな、満月の墓
暗闇、薄闇、満ちた月
晴れのち曇りの空模様
こんなときには影ふみ遊び
冥夜の遊びが冥府に届く
こんなときには影ふみ遊び
漆黒の真昼が瞳を射抜く
こんなときには影ふみ遊び
昏々と眠る輝く世界
ヒゲにまとわる黒い風
月光にけぶる闇の塔
黴た匂いの湿った土
心地よすぎて動けない
月の光に抱かれて
やぶにらみのネコに見つめられたときにふと
花は咲くな
日は照るな
夜は来るな
雨は降るな
草は伸びるな
木は茂るな
風は止まるな
火は消えるな
熱は冷めるな
氷は解けるな
命は終わるな
生まれるな
そんなやつばかり
賞賛される世の中
お前もその一員
夕暮れの撮影中にふと
さ よ な ら
大好きな4文字
こう言えば独りになれる
こう言えば独りに戻れる
こう言えば独りで眠れる
さよならだけが僕を守ってくれる
子猫の撮影中にふと
いまはまだ死に方さえしらない未熟な生き物
死ぬ方法を知ってなお
生きようとするならまだ生きろ
すべての資格が与えられる
死に憧れたなら思い出せ
死すら知らないあの頃が
無邪気に殺せる唯一の時
自然と力がわいてくる
力尽きたら思い出せ
怨むことなく殺されろ
自然に還るその時が
生き方を忘れた醜い物の
死ぬ時を知ってなお生きようと
足掻く愚かな純粋な生
誰も知らない命の輝き
寝転がって撮影中にふと
なんもおもいつかん
ボーっとしてるし
気持ちいい場所だから
気持ち悪くなるまでここにいよう
そんな毎日楽しいし
コンクリートの匂い好きだし
寝転がってるのを撮影中にふと
しっぽが取っ手のシマシマジョウロ
ボーっとしてたら真っ逆さま
取っ手が外れたシマシマバック
ボケッとしてたら真っ逆さま
水色の海にダイビング
毎日寝っぱなし
落ちっぱなし